自然出産の智慧―非西洋社会の女性たちが伝えてきたお産の文化 ジュディス ゴールドスミス Judith Goldsmith 日本教文社 1997-12
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お産を経験した人、これから経験する人を含む全ての女性に捧げたい、素晴らしい1冊が、この「自然出産の智慧」です。
本書は、世界各地の非西洋社会(ネイティブな文化が残る社会)のお産や産後のケア、過ごし方について、世界各地で聞き取り調査をしたジュディス・ゴールドスミスによって記された貴重な記録書です。
情報が溢れかえり、何が身体にとっていいのか、どんなお産がいいのかが分からなくなりつつある現代において、自分自身の指針を作るのに役立ってくれる素晴らしい本です。
日々、妊婦さんのマッサージをしたり、サポートをする中で、最後の最後は、自分自身と赤ちゃんんの持つ力、ひいてはいのち=自然に対する信頼感が、大切な鍵になることを強く感じます。
病院での出産を選択しても、自宅での出産を選択しても、自分の生命力への信頼を持って出産に臨むことが、自分自身への、そして赤ちゃんへの、何よりの応援歌になることを教えてくれる本です。
本中には、私が学んでいるハワイ=オセアニア地区での出産サポートや、タイの温熱とハーブを使っての産前産後のケアも載っていて、私がTHMで産後のハーバルケアユーファイを習い、日本で広める決心をする背中を押してくれた本でもあります。どの部族でも温めることとマッサージがスムーズな出産をサポートしていることが、うれしい驚きでした。
自分を信じることの大切さ、自分を信頼することの大切さ・・・分かっていてもなかなか頭と心の作業だけでは追いつかないものですよね。
でも、自分の身体の中、奥に眠っている生命力のポテンシャル(潜在能力)を感じ、信じることは、思っているよりも容易に体得でき、また一度体得したら持続する、素晴らしい力になってくれます。
女性のもつ底知れぬポテンシャル、生命力・・・
そしてその力をサポートし、次世代につなぐことが出来る慈愛と絆のこころ・・・
人は、愛の花=いのちの花をつなげていく美しいLeiを作りに、地球に来ているのかも知れない・・・そんなことを思わせてくれる1冊です。
ぜひ読んでみてくださいね。
「よりよいお産ーそれはすなわちよりよい健康」(本文より)
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